オーストラリアで車を運転するには
運転免許
オーストラリアでは車の運転に関する法律や規則は州ごとに異なります。オーストラリアでも日本の運転免許証は条件付きで有効ですが、条件は各州によって以下のような違いがあります。
オーストラリア首都特別地域Australian Capital Territory (ACT) |
ACTでは学生ビザやワーキングホリデービザで滞在している方は、訪問運転者(Visiting Drivers)扱いとなります。訪問運転者は以下のいずれかの条件を満たせば運転が許されます。
- 国際運転免許証と日本の運転免許証を携帯
- 日本の運転免許証と公式の英語翻訳*を携帯
* 公式の英語翻訳は以下のいずれかに該当する必要があります。
- 大使館/領事館が作成する自動車運転免許証抜粋証明
- National Accreditation Authority For Translators and Interpreters (NAATI) 認定翻訳者によるもの
- Australian Institute of Interpreters and Translators (AUSIT) 認定翻訳者によるもの
詳しくは、ACT政府(Access Camberra)公式サイトをご確認ください。
ニューサウスウェールズ州New South Wales (NSW) |
NSW州では学生ビザやワーキングホリデービザで滞在している方は、訪問運転者(Visiting Drivers)扱いとなります。訪問運転者は以下のいずれかの条件を満たせば運転が許されます。
- 国際運転免許証と日本の運転免許証を携帯
- 日本の運転免許証と公式の英語翻訳*を携帯
* 公式の英語翻訳は以下のいずれかに該当する必要があります。
- Multicultural NSW による翻訳
- Department of Social Services による翻訳
- Department of Immigration and Border Protection による翻訳
NSW州では大使館/領事館が作成した翻訳証明証は認められていません。
詳しくは、NSW州政府(NSW Roads & Maritime)公式サイトをご確認ください。
ノーザンテリトリー(北部準州)Northern Territory (NT) |
NT準州でも日本の運転免許証は有効ですが、使えるのは3ヵ月までで、国際運転免許証の携帯が義務付けられています。3ヵ月以上NTに滞在する場合は、NT準州の運転免許証を取得するか例外措置を申請することも可能です。ただし、例外措置が許可されても海外の免許証で運転が可能なのは最長でも12ヵ月までとなります。
詳しくは、NT政府公式サイトをご確認ください。
クイーンズランド州Queensland (QLD) |
QLD州では日本の運転免許証は有効ですが、居住者で3ヵ月以上滞在する者は、QLD州の運転免許証を取得する必要があります。学生ビザやワーキングホリデービザで滞在している方は居住者とはみなされませんので、以下の何れかを満たせば運転が許されます。
- 国際運転免許証と日本の運転免許証を携帯
- 日本の運転免許証と認可された英語翻訳*を携帯
* 認可された英語翻訳は以下を含みます。
詳しくは、QLD州政府公式サイトをご確認ください。
南オーストラリア州South Australia (SA) |
SA州では短期訪問者であれば日本の運転免許証は有効です。学生ビザやワーキングホリデービザで滞在している方は短期訪問者とはみなされますので、以下の何れかを満たせば運転が許されます。
- 国際運転免許証と日本の運転免許証を携帯
- 日本の運転免許証と英語翻訳*を携帯
* 容認できる英語翻訳は以下のいずれかを満たす必要があります。
- National Accreditation Authority For Translators and Interpreters (NAATI) 認定翻訳者による翻訳(翻訳者の署名入り)
- 大使館/領事館公認の翻訳(公式レターヘッドと署名入り)
- SA政府 Interpreting and Translating Centre または同等の他州機関による翻訳
- Department of Social Services による翻訳
詳しくは、SA州政府公式サイトをご確認ください。
タスマニア州Tasmania (TAS) |
TAS州では学生ビザやワーキングホリデービザで滞在している方は、訪問運転者扱いとなります。訪問運転者は以下のいずれかの条件を満たせば運転が許されます。
- 国際運転免許証と日本の運転免許証を携帯
- 日本の運転免許証と公式の英語翻訳*を携帯
* 公式の英語翻訳は以下のいずれかに該当する必要があります。
- 認定翻訳者による翻訳
- 大使館/領事館が作成した翻訳
詳しくは、TAS州政府(Department of State Growth)公式サイトをご確認ください。
ビクトリア州Victoria (VIC) |
VIC州では学生ビザやワーキングホリデービザで滞在している方は、一時滞在者扱いとなります。一時滞在者は以下のいずれかの条件を満たせば運転が許されます。
- 国際運転免許証と日本の運転免許証を携帯
- 日本の運転免許証と公式の英語翻訳*を携帯
* 公式の英語翻訳は以下のいずれかに該当する必要があります。
- 大使館/領事館が作成する自動車運転免許証抜粋証明
- National Accreditation Authority For Translators and Interpreters (NAATI) 認定翻訳者によるもの
詳しくは、VIC州政府(VicRoads)公式サイトをご確認ください。
西オーストラリア州Western Australia (WA) |
WA州では学生ビザやワーキングホリデービザで滞在している方は、訪問運転者(Visiting Drivers)扱いとなります。訪問運転者は以下のいずれかの条件を満たせば運転が許されます。
- 国際運転免許証と日本の運転免許証を携帯
- 日本の運転免許証と認可された英語翻訳*を携帯
* 認可された英語翻訳は以下を含みます。
詳しくは、WA州政府(Department of Transport)公式サイトをご確認ください。
オーストラリアの交通ルール
オーストラリアは日本と同じで車は左側通行ですので、日本で運転をされている方であれば、ほとんど違和感なくオーストラリアで運転をすることがでるでしょう。ただし、日本と比較するとオーストラリアでは制限速度が高く、またラウンドアバウト(roundabout)と呼ばれる環状交差点など、特有の交通ルールや英語の標識など注意する点もいろいろとありますので、運転をする際には十分な下調べをしておくことをお勧めします。
NSW政府が発行する「道路利用者のハンドブック」には、NSW州の交通ルールが日本語で記載されています。交通ルールは州により若干異なりますが、だいたいの規則は共通ですの、他州で運転される方も参考までにご確認ください。
ラウンドアバウト
日本でも2013年に導入され話題となりましたが、オーストラリアでは古くから利用されている環状交差点です。街の中心部では信号のある交差点が主流ですが、郊外に出ると信号の代わりにラウンドアバウトが多くみられます。
ラウンドアバウトは右回りに通行します。オーストラリアの交通ルールでは右側優先の原則がありますので、ラウンドアバウトでも同様に、自分から見て右側からくる車があれば停止し、道を譲ります。つまり、すでにラウンドアバウト内に侵入している車が優先車両となり、外から侵入しようとする車は先にラウンドアバウト内を走る車の通行を妨げないようにする必要があります。
ラウンドアバウトには片側2車線のものや、信号機と組み合わさったものなどもあります。
シートベルトとチャイルドシート
日本と同様オーストラリアでもシートベルトの着用が義務付けられています。後部座席もシートベルトを着用しないと罰金が科せられます。
16歳未満の子供に関しては、必要に応じてチャイルドシート/ブースターシートの使用が義務付けられています。子供用シートはオーストラリア基準を満たしたものでなければなりません。
生後0~6ヵ月未満
後部座席にて後ろ向きのベビーシート(infant restraint)の使用が義務付けられています。
6ヵ月以上~4歳未満
後部座席にて子供の成長度合いに合わせて後ろ向きベビーシートか前向きのチャイルドシートを使用することが義務付けられています。
4歳以上~7歳未満
子供の成長度合いに合わせて前向きのチャイルドシートかブースターシートを使用することが義務付けられています。
7歳以上~16歳未満
子供の成長度合いに合わせてブースターシートを使用するか大人用のシートベルトを着用します。大人用シートベルトは身長が145cm以上を想定して設計されています。
野生動物
オーストラリアでは路上にカンガルー、コアラ、ウォンバット、エミューなどの野生動物が出没することがあります。また市街地から離れた地域では、牛などの家畜が道路を横断することもあります。常に安全速度で走行するように心掛けましょう。またカンガルーやワラビーなどの夜行性動物は、車のヘッドライトに向かって飛び出してくることもありますので、特に市街地以外の地域では、夜間の走行を控えましょう。
自動車保険とロードサービス
オーストラリアで自動車を所有する際には、万が一に備えて自動車保険に加入することを強くお勧めします。
オーストラリアでは車両登録の際に、CTP保険(Compulsory Third Party Insurance)と呼ばれる対人保険に加入することが義務付けられていますが、この保険は対物賠償はカバーされませんので、対物の賠償や、車両保険については任意保険でカバーします。また、日本のJAFに相当するようなロードサービスを提供する機関もあります。
詳しくは、オーストラリアの自動車保険とロードサービスのページをご確認ください。