ワーキングホリデー/留学生向け 仕事の見つけ方
ワーホリビザと学生ビザの就労条件
ワーキングホリデービザと学生ビザ、同じ就労可能な2つのビザでも大きく特徴が異なります。
ワーキングホリデービザは、一雇用主の元で最大6ヵ月*1の就労期間の制限がありますが、1週間での就労時間の制限はありません。 しかしほとんどのタイプの学生ビザは、2週間で40時間の就労時間制限はあるものの、ワーホリビザのように一雇用主での就労期間の制限はありません。
*1 オーストラリア北部地域(QLD州北部、WA州北部、NT準州)で一定の条件を満たす場合、最長12ヵ月間まで就労可能となりました。詳しくは、ワーキングホリデービザのページをご覧ください。
*2 スクールホリデー中は就労時間制限が無くなり、2週間で40時間を超えて働くことも許可されます。
どんな仕事がある?
日系の仕事
こういったジャンルがあるわけではありませんが、ワーキングホリデービザ、学生ビザに限らず、オーストラリアで働く日本人のほとんどは、何らかの形で日本、または日本人に関わる仕事に就いています。日本人経営の会社や日本人観光客相手の仕事もそうですし、仕事上日本語を必要とする職種がこれにあたります。この分野の本来の姿は、英語を話すことができる人が、日本語も話せるということを武器にバイリンガルとして活躍するための場です。しかし中には英語力が足りないことを理由に、仕事中はすべて日本語だけで通せる仕事や片言の英語でも通用してしまう仕事などを求める人が多いのもまた事実です。
日系の仕事以外を「ローカルジョブ」などと呼ぶ人もいるようですが、こちらもまた正式なジャンルがあるわけではありません。簡単に言うと、日本語を必要としない職種と言えます。ワーホリビザ、学生ビザの人たちは、就労期間や時間の制限があることや、地元オージーと同じ土俵で働くためにはかなりの英語力が必要とされることから、何か特別なスキルを持っていない限りこういった仕事に就くのは難しいかもしれません。
ワーホリビザ、学生ビザの人たちに人気の職業
- 飲食業・・・日本食レストラン、フードコート内の日本食店、テイクアウェー店などのキッチンスタッフ、販売スタッフ、ホールスタッフなど
- 小売業・・・お土産店、免税店、マーケットなどの販売スタッフなど
- サービス業・・・マッサージ、エステ、美容師、ネイリストなど
- 観光業・・・旅行会社、ツアーデスクなどのガイドスタッフ、オプショナルツアー・セールススタッフ、オフィススタッフなど
どの都市に滞在するかによってもアルバイトの内容が若干変わります。シドニーのような大都市であれば、ワーキングホリデー向けの職種も多いため仕事が見つけやすいと言われています。ケアンズやゴールドコーストのような観光地では、日本人観光客を相手にした観光業の仕事が見つけやすいでしょう。またセカンド・ワーキングホリデービザ取得を目指して、田舎の果樹園や農場で働いている人達もたくさんいます。
ファームジョブ
ワーキングホリデーのセカンドビザを申請するためには、指定された地域で、特定の業種の仕事を3ヵ月以上する必要があります(参照:ワーキングホリデービザ)。最も一般的なのが農場での収穫のお仕事で、Farm Job(農場での仕事)、Harvest Job(収穫の仕事)などと呼ばれています。詳しい情報はファームジョブについてのページをご覧ください。
仕事/アルバイト事例
オーストラリアで仕事探し
1. インターネット
多くの企業や店が、インターネット上に採用情報を載せています。
英語サイト
SEEKは地元オーストラリア人がよく利用している最もメジャーな求人サイト。完全にインターネットに特化したサービスを提供。
CareerOneは、大手メディア企業News Corp社が運営する求人サイト。新聞の折込みでの求人広告なども扱っている。
オーストラリア政府主導の求人サイト。1998年に "Job Network" という名でスタートし、その後、"Job Services Australia" に変わり、2015年から Jobactive Program に置き換わった。
Gumtree Australiaは、フリーの広告、個人売買サイトで求人広告も扱っている。本家Gumtreeはロンドンで設立され、Gumtree AustraliaとともにeBayの傘下。
アメリカ発祥のビジネスに特化したソーシャルネットワークで、オーストラリアでも利用者が増えている。公開プロフィールを履歴書のように使い、自分を売り込むことができる。
日本語サイト
2. 新聞、雑誌
シドニー、メルボルン、ゴールドコースト、ケアンズなど、比較的多くの日本人が住む地域では、以下のような日本語のフリーペーパーが発行されています。これらに掲載された求人欄などから仕事を探す方法と、英語に自信があれば地元新聞の求人欄をチェックする方法もあります。
3. 掲示板
インターネットの掲示板ではなく、リアルな掲示板、アナログな掲示板のことです。ネット社会の現在でもまだまだ現役で活躍しています。
主要都市の日本語サービスデスクや日本食スーパーなど、日本人の集まりそうな場所や語学学校などにあります。そういった掲示板では、求人情報以外もシェアハウスや個人売買の情報などもゲットすることができます。
4. 店頭の求人情報
新聞やインターネットに求人広告を出していなくても、店頭に求人募集(Staff Wanted)と貼り紙をしているお店がたまにあります。街を散策してチェックするのも有効な手段です。
5. 飛び込み
日本ではあまり一般的な仕事の探し方ではありませんが、オーストラリアでは求人募集をしていない店に飛び込みで自身を売り込むことは一般的です。求人の有無にかかわらずお店に直接訪問し、とりあえず履歴書(Resume)を渡して連絡を待つという方法です。
訪問の際に求人が無くても、欠員が出る見通しや、人手が不足する時期などの有益な情報が得られる場合もあります。後から連絡をもらえることもあるので必ず履歴書は持っていきましょう。
6. 紹介
日頃から、友人・知人に「仕事を探している」とアピールしておくのが有効です。仕事をしている友達がいる場合、同じ職場で欠員が出たら知らせてもらうことができます。また、その友達が帰国や旅行を理由に仕事を辞める際に、そのポジションに就職できる可能性も高くなります。雇う側としても、わざわざ求人広告を出して何人も面接をするより、ある程度素性の分かっている人を雇う方が手間が少なく無難だからです。
日本でも言えることですが、人脈が広いことは仕事探しに非常に有効です。単身で異国の地に乗り込む人に人脈と言ってもピンと来ないかもしれませんが、早期の人脈作りに最善の方法は学校に通うことです。また、シェアハウスなどに住むと、そこに同居する人たちと非常に深い人間関係が築けることも多々あります。
ワーキングホリデーや学生ビザの人の仕事探しは、この方法が一番確実で有効な方法かもしれません。
面接の準備
仕事情報を手に入れたら、まずは電話をして働きたいことを伝えます。履歴書(Resume)は日本語と英語の両方で準備をして、積極的に自分を売り込むことが大切です。履歴書を直接提出しても良いですが、担当者のメールアドレスが分かっているときは、メールに添付して送るのが一般的です。事前にWordなどで履歴書を作成して準備しておきましょう。インターネットで「英文履歴書」で検索すると、英文の履歴書の書き方のサンプルを見ることが出来ますので参考にしてみてください。
書類審査を通過すると面接です。面接の時に注意したいのは、時間厳守ときちんとした身なりです。また、自分のセールスポイントや仕事経験について、はっきり言えるようにしておくことも大切です。
オーストラリアの賃金
オーストラリアの雇用形態は、主にフルタイム、パートタイム、カジュアルの3種類に大別され、賃金や休暇など法令によって細かな規定が定められています。最低賃金は業種により異なりますが、2016年9月現在でオーストラリアが決めている最低賃金は、1時間あたり17.70オーストラリアドルです。フルタイムとパートタイムのスタッフは最低勤務時間が保障されていますが、カジュアルスタッフの場合は時間の保障がない代わりに、給料が25%増しとなります。最低賃金はオーストラリア政府が管轄しているFair Work Commissionにより定められており、毎年見直されています。
またオーストラリアでは、雇用主が従業員に対してスーパーアニュエーションと呼ばれる年金を支払います。従業員のスーパーアニュエーションファンドに給与の9.5%(2016年現在)を積み立てることが義務付けられています。
オーストラリアの労働者の権利、雇用形態、所得税、年金などに関する情報は、オーストラリアで働く前に知っておくべき基本情報のページをご確認ください。